1906年にアメリカ/ボストンにて「アーチサポートインソール」の開発や偏平足等を治療する矯正靴の製造メーカーとして、その長い歴史をスタートさせた「new balance(ニューバランス)」。
クラフトマンシップやヘリテージと言ったブランド本来の魅力を体現する「1000」「900」「500」シリーズは「new balance」のアイコニックな三本柱として多くのユーザーから愛され続けるだけでは無く、普遍的な価値と魅力を保ちながらスポーツブランドとして培ったテクノロジーを融合する事で新たな展開を魅せています。
そんな「new balance」が2016年に110th Anniversary(110周年)の節目を迎え、クラフトマンシップを体現しながら真摯な姿勢で作り上げたMade in U.S.A.(メイドインUSA)、Made in England(メイドインイングランド)のプロダクトを通して"Made.(メイド.)"と言うキーワードと共に世界中のユーザーにブランドフィロソフィを提唱しながら、スポーティンググッズの世界で培ったテクノロジーを実用的に反映したMade in Asia(メイドインアジア)のニュープロダクトを交えてフューチャークラシックを創造して行きます。
そんな「new balance」の中で1999年より構想がスタートし2000年にリリースされ、発売当時のスニーカー市場では前例の無かったプロジェクトであり、現在ではポピュラーとなったスポーツブランド、アパレルブランド、スニーカーショップによるトリプルコラボレートの先駆けとなった「MT580 "Hectic x mita sneakers"(MT580ヘクティクxミタスニーカーズ)」。
10年以上に亘る継続的なリリースによって日本を飛び越えアジアは勿論、世界のスニーカーヘッズから絶大なる支持を得るまでに成長を果たした稀代の名作。
そんなストリートカルチャーと共に進化を遂げた「580」にアップデートを施してリイシューした「CMT580」のローンチを前に、原宿に一号店となる 「American Life Shop Beams(アメリカンライフショップビームス)」を1976年にオープンした事で歴史をスタートさせ、日本を代表するセレクトショップとして更なる進化を魅せる「Beams(ビームス)」と、数多くのブランドとのコラボレートモデルや別注モデルのデザインを手掛けるだけでは無く、世界プロジェクトから国内インラインのディレクションまで多岐に渡りスニーカープロジェクトに携わり具現化し続ける「Shigeyuki Kunii(国井栄之)」がクリエイティブディレクターを務める「mita sneakers(ミタスニーカーズ)」とのトリプルコラボレートモデルがゲリラリリース決定。
「580」はアメリカで発売されていた「585」の日本改良品番として1996年に誕生。
「576」同様にオフロードランニングモデルである「580」は、着地面積を確保したフラットな形状の「ソールユニット」が特徴的で卓越した「安定性」を齎す軽量で堅固な「Graphite(グラファイト)」素材を使用した「Rollbar(ロールバー)」を採用する事により、足の沈み込みを防ぎながら着地時の「安定性」を提供。
その他にも優れた「クッション性」と「軽量性」を満たす「C-Cap(シーキャップ)」や「安定性」に優れた素材の中に衝撃吸収材を封入した「Encap(エンキャップ)構造」を組み合わせる事で、タウンユースでも実用的に作用する「機能性」を搭載。
リリースされた当初、日本のスニーカーシーンに於いては「576」や「996」そして「1300」等のクラシックモデルに注目が集まっていた事も有り、そのポテンシャルの高さや魅力を不特定多数のユーザーに示す事が出来ず、日の目を見る事が出来なかった悲運の名作。
その後、90年代後半に入ると東京やニューヨークのストリートシーンでは都会的にアップデートされたアウトドアスタイルが徐々に浸透。
そんな局地的にスタートしたムーブメントの足元を牽引するプロダクトとして徐々に活躍の場を拡げ、世界中のスニーカーシーンにまで絶大な影響を及ぼす事となります。
また、2016年に生誕20th Anniversary(20周年)を迎え、同社が独自の視点で厳選したパートナーとタッグを組み構成される世界プロジェクトが始動し、更なる進化を続ける名作の系譜に新たな歴史が刻まれ続けています。
そんな「580」に更なるアップデートを加えた「CMT580」は、1996年にリリースされた「580」のデザインラインを保持しながら「安定性」を重視した「SL-2ラスト(靴型)」に調整を加えて再チューニングを施す事で、快適なフィッティングとコンフォータブルな履き心地を実現。
また「衝撃吸収性」と「反発弾性」を高めるフルレングスの「Abzorb(アブゾーブ)」を搭載した「ソールユニット」を採用する等、実生活には必要の無いオーバースペックでは無く、様々なライフスタイルにフィットする「機能性」を紡ぎ合わながらも「普遍性」を壊す事無く、時代のニーズに答える再設計を施しています。
今コラボレートモデルはUnited States Army(アメリカ陸軍)がトレーニング時に着用するトレーニングウェアとして90年代に使用していた"IPFU(Improved Physical Fitness Uniform) Nylon Jacket"からインスパイアされた「グレー」のトーナルカラーを纏いながら、マテリアルやパーツ毎による素材本来のコントラストによって独創的な立体感を魅せています。
「アッパー」マテリアルには上質な「ヌバック」と「軽量性」「通気性」「耐久性」を兼ね備えた「リップストップナイロン」のコンビネーションを用いながら、デザインアクセントとなる「パイピング」には、夜間の「視認性」を配慮した「リフレクター(反射材)」を使用。
更に脱ぎ履きを容易にする「プルストラップ」を設置する事でスムーズな着脱を促す等、実用的な「機能性」を追求。
また「フロントジップ」を採用した「シューレースカバー」の左足には「Beams」そして右足には「mita」の名を象った「Zipper Unit(ジッパーユニット)」をオプションとして付属。
更に敢えてプロダクトナンバーを記載していない無地の「シュータンラベル」を用いる等、コラボレートモデルならではの様々なギミックが詰め込まれています。
「インソール」には「mita sneakers」のアイコンである「Chain Link Fence(金網)」そして「Shingo Arai(新井伸吾)」氏のリクエストによって"Tokyo Custom Made"の公認を意味する「東京改公認」の「フォント」が施されながら「new balance」の「ロゴマーク」と共に左足には「Beams」、右足には「mita sneakers」の「ショップロゴ」が配され、オフィシャルコラボレートモデルである事を証明。
更に今回はコラボレートモデルにフックするカプセルコレクションが企画され「new balance」既存のアパレルベースでは無く、新たにパターンを起こして制作された「NB580 Long Sleeve(ニューバランス580ロングスリーブ)」と「NB580 Cap(ニューバランス580キャップ)」も同時リリース。
東京のストリートシーンから誕生し日本のスニーカーシーンを語る上でターニングポイントとなった歴史的名作「580」が変化では無く更なる進化を続ける事を選択してリノベートされた「CMT580」。
現代に再生されたエポックメイキングをベースに「Beams」と「mita sneakers」ならではのアイデアとディテールでブラッシュアップされた逸足から、コラボレート本来の意味や意義を感じ取って見て下さい。